醍醐中編 タイトル

先人の知恵を訪ねて ~見習い店長さんたろうの聖地巡礼~ 3話中編 『高円寺 レストラン醍醐』

高円寺純情商店街に店を構える老舗洋食店「レストラン醍醐」を訪ねたさんたろう。

 

修行時代も今も変わらず、料理の技術を吸収しようする店長の姿勢に圧倒され、ここ高円寺で店を構えたことにも何か信念があるのではないかと思ったのでした。

 

看板メニューは店が決めるのではなく、お客さんに選ばれるもの

 

さんたろう(以下、さ) 「しっかし何でも作れる店長さんが、独立する時にどぉして洋食屋を選んだんじゃ?」

 

マスターさん(以下、マ) 「なんでも美味しいっていうのもいいんですけど、何か一つお店の看板メニューを作りたかったんです。

 

本当はハンバーグを看板メニューにしようと思っていたんですが、有名なタレントさんが絶賛してくれたこともあって、今じゃエビフライが看板メニューみたいになってしまいましたね。」

看板メニューのエビフライ

 

さ 「ひょっとしたら、看板メニューは店側が決めるんじゃなくて、お客さん側に選ばれて自然と決まっていくものかもしれんのぉ! 

 

それにしても、そういわれるとここのハンバーグとエビフライも食べてみたくなるのぉ…。」

 

マ 「ははは、ありがとうございます。

 

…おっと、お客さんだ。カエルさん、ちょっといいですか? おお、ひろし君じゃないか!」

 

ひろし(以下、ひ) 「お久しぶりです。」

 

マ 「大きくなったねえ。一瞬わかんなかったよ。なんにする?」

 

ひ 「じゃあハンバーグとコーラ、お願いします。」

 

マ 「ハンバーグとコーラね。待っててね。」

 

さ 「…ひろしくん、君は前からここのお店に来とるんか?」

 

ひ 「うん。幼稚園の頃から。

 

僕のお父さんも、小さい頃からおばあちゃんに連れてきてもらってたんだって。」

 

さ 「親子三代か…ええのぉ。

 

ところで、ひろし君。ワシのエビフライ一本あげるから、ハンバーグ一口くれんかのぉ…?」

 

ひ 「…いいよ。」

 

さ 「店長さん! エビフライも頼みますけぇ!!」

 

今お店にいるお客様を大切にしなさい

 

マ 「お待たせしました。ひろし君がハンバーグで、カエルさんがエビフライね。」

 

さ 「えらいでっかいエビフライじゃのぉ!! 衣がふわふわじゃ!」

 

大きなエビフライ

 

ひ 「やっぱりおじさんの作るハンバーグのソースは、日本で一番だと思う!」

ハンバーグ

 

マ 「ありがとうね。トマトのソースにこだわっているんだ。」

 

さ 「ケロ〜、本当に何でもうまいのぉ! 

 

しっかし料理もうまいんじゃが、何だかこの空間も、のんびりゆっくりしてしまうのぉ。」

 

のんびりするさんたろう

 

マ 「どうぞゆっくりしていってください。

 

私はお客さんになるべく長い時間お店でゆっくりしていってほしいと思っているんです。

 

開店当時、高円寺は学生街で、若い人をターゲットにした安くて回転の早いお店がたくさんありましたが、反対にゆっくりできるようなお店はなかったんです。

 

なので私はどちらかというと、ゆっくり時間を使って食事を楽しめるようなお店にしたいと思ってやってるんですよ。」

 

さ 「なるほどのぉ、どうりでここだけ時間の流れが違うように感じてしまうんじゃのぉ。

 

しっかし、回転もちぃとは考えないと、お店がやっていけるんか不安にはならんかの…?」

 

マ 「もちろん、回転を早くしなくてもやっていけるように計算しています。

 

なので、新しく入ったスタッフには必ずこう言っています。

 

『今お店にいるお客様を大切にしなさい。たとえ今日お店に入れなかったお客様がいたとしても、また次来てくれるから。』 とね。」

 

さ 「か…かっこええのぉ…。

 

どぉしてそこまでゆっくりしてもらうことにこだわるんか?」

 

マ 「お客さんが食事をした後に、『ああ、おいしかった。』と余韻を感じられる時間を作ってあげることが大事だと思うからですかね。

 

そう思ったお客さんはきっとまた食べに来てくれるでしょうから。」

 

ワシの思った通り、店長さんは料理だけでなく、お店自体にも強くこだわりを持っている方じゃった。

 

ワシはこの人なら長く愛される店を続けるコツを知っとると確信したんじゃ。

 

 

(『高円寺 レストラン醍醐』編 後編へつづく)

 

 

レストラン 醍醐

【お店の紹介】

創業34年。純情商店街の老舗洋食店。

高円寺『レストラン醍醐』

●住所 東京都杉並区高円寺北3-24-10

●営業時間 10:00~24:30 (日曜のみ~23:00) 木曜定休

 

 

 

 

 

 

さんたろう プロフィール

さんたろう

店長応援サイト『店長AGOGO』のキャラクター。

年齢:?才

出身地:広島・宮島育ち

生い立ち:宮島一のもみじ饅頭職人を父に持つ。

夢:父親の背中を追い、自分の店を持つこと。
一念発起し、一年間、日本の隠れた老舗・名店をめぐる修行をしている。

 

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